2003年の読書記録
12月


沈黙
  遠藤周作(新潮文庫)
* 次の月へ持ち越し


愛をください
  辻仁成(新潮社)
* 往復書簡集といった形で書かれています。
あぁ、今、ちょっと検索してみたら、
2000年夏にフジTVで放送されたドラマの原作のようですね。
ドラマを観ていた人には、説明は要らないのかもしれませんが、
私は観ていなかったので・・・泣きながら読みました。
ECHOESの「ZOO」、作詞作曲が辻仁成なのですね。
というか、このバンド、メンバーは辻仁成(Vo.&G.)、伊藤浩樹(G.)、伊黒俊彦(B.)、今川勉(Dr.)。
辻の作家デビューに合わせるように91年解散してるんですが、
2000年には再結成されたりして話題の尽きない伝説のバンド なのだそうです。(参考
ZOOの歌詞から、各章ごとのタイトルを取っているのは、そういう理由だったのね。

ちょっと不満なのは・・・「冷静と情熱のあいだ」を読んだ時も思ったのですが、
細かいところにちょっと矛盾がある。
「愛をください」に関しては、基次郎の日記の日付と手紙の日付、
出されなかった手紙の日付と出された手紙の内容と日付、
李理香が2度目に北海道に行った時期と、基次郎が亡くなった日にち・・・。
私の読みが甘いからなのかしら?・・・
同じ個所で矛盾を感じた人がいたら、ご連絡くださいw


深い河
  遠藤周作(講談社)
* 大津のような考え方=日本人の本当の心 なのかな?
日本人って、そういう、大きな心を持った民族なのですね。
何でも包み込んでしまう、とても寛容な人間達なのですね。
だから、八百万の神々が共存しているのだし。
一見シャイで近寄り難そうに見えても、一歩入り込んでみると
懐がとても深くて広くて暖かい。
その一方、美津子のように誰にも心を開けない人もたくさんいる。
大津も美津子も、私です・・・。


『深い河』創作日記
  遠藤周作(講談社)

* 原稿用紙に何かを書き始めると、
それは、小説家に限らず、漫画家でもそうみたいだけど、
登場人物が、勝手に動き出すという話を、読んだり聞いたりする。
私も、子供の頃は作文が好きで、
それは何故なのかといえば、書き始めの何マスかさえ埋めてしまえば、
勝手に手が動いてくれるからだった。
ところが、これを読む限り、作者は『深い河』を
かなり意図的に、だからこそ悩みながら 書いていたのだということがわかる。
・・・それは、つらいだろうなぁ・・・。
勝手に筆が進むのではなくて、1から10まで、
頭で考えて書かなくちゃならないなんてね・・・


11月


修羅の終わり
  (貫井徳郎/講談社)
* 偏った考え方が常識化してしまって、倫を外れていることに気付かない人、
気付いても、組織の中で声を上げられずに、マインドコントロールされてしまう人、
間違っていることを知りつつ、その道を突っ走る人・・・。
登場人物は、全員、どこかがゆがんでいます。
見た目の本の厚さが全く気にならないほど
内容に引き込まれてしまいました。


心の砕ける音
  (トマス・H・クック/文藝春秋)
* 弟が愛した謎の多い女性に恋をしてしまった兄が
弟の死の真相と、女性の謎を解くための、
長い旅の先に見たものは何だったのでしょう?
世界共通の(?)悲しいジンクスとも言える
「初恋は実らないものだ」ということ?
犯人は意外な人物で、いかにも「謎解きミステリー」なのですが、
ほろ苦く、古い図書館のような匂いが漂うような、
どことなく純文学風な雰囲気を持った小説でした。


シェエラザード(上・下)
 浅田次郎(講談社)
* 集団心理、あるいは群集心理 とは
匿名性
自己の言動に対する責任感と個性がなくなること(無責任性)。
被暗示性
暗示にかかりやすくなる。
人に言われたり、その場の雰囲気にしたがった行動をしてしまう。
また、人の思いがまるで伝染するように、共通した考えや感情を持ちやすくなる。
感情性
感情的になる。論理的に考えられなくなる。
力の実感
自分達が強くなったような気がする。
ということだそうです。

ただでさえ、戦時下という異常時において、
戦争の狂気の中の、集団心理の恐ろしさ。
身勝手なものの考え方。
どこかは正しいのかもしれないけど、どこかが間違っている。
気がついていても、匿名性・被暗示性・感情性・力の実感が
正しい道への方向から、無理に逸らせようとする。
それによって傷つくだけならまだしも、命が失われてしまうなんて、
そして、それを『戦争』のせいにするなんて、
・・・あんたたち汚いよ・・・。


10月


艶紅(ひかりべに)
 藤田宜永(文藝春秋)
* 気持ちだけでは行動ができないもどかしさ。
それが、大人の世界なのですね。
周りの人を気遣うと、自分の一番大切なものを傷つけてしまう。
一番大切なものを守ろうとすれば、周りの人を傷つけてしまう。
此処ではない何処かに行こうと決心するには、
どこかで何かを傷つけたり壊したりしないといけないのかな。
歯痒くてもどうにもできない、どうにもならない。
思い通りになんて生きられない「大人でいる」ことを恨めしく思います。


国木田独歩論
 小野末夫(牧野出版)
* 小難しくて読みにくい研究書かと思いきや、意外や意外、
興味深く、面白く読むことができます。
研究書というのは、つまり『謎解きの書』でもあるわけですね。
推理モノって言ったら、私の得意分野です。(。・_・。)
ただ、難点を挙げるとするならば、
本気で読むなら辞書を手元に置いておかないといけない ということ。
昔の人が書いたものって、難しい漢字がいっぱいじゃ〜ん!?
素人(σ( ̄∇ ̄;)わて)が素手(素頭?)で読むと、火傷します(???)。
私は火傷しました。脳味噌火脹れ状態です。
Cool‐downしなくちゃ! しなくちゃ! しなくちゃ!!


日本近代文学に描かれた〈恋愛〉

 
小野末夫 編(牧野出版
* 高校の授業中は睡眠時間!と定めていたはずなのに、
どうやら耳は起きていた模様ですな。
というか、載っているほとんどが、好きだった小説や詩なのがびっくり。
否、単に私が「恋愛モノに興味があった」というだけのことでしょうか?
・・・恋愛小説に目覚めたのは、ここ数年だと思っていたんだけどなぁw


パレード

  川上弘美(平凡社)
   
* 「センセイの鞄」では亡くなっているセンセイですが、
生きていた頃の、ほんの僅か数時間の思い出を書いた
ごくごく短いお話です。
1時間もかからずに読めてしまったほど。
「センセイ〜」の中にもちらっと出てきますけど、
異次元のような世界のお話で、一種おとぎ話風。
やはり、静かで、ちょっと切ない 川上弘美節・・・と言えるのでしょうか。


迷宮遡行

 貫井徳郎(新潮文庫)

:* 「慟哭」とはがらっと趣の変わった雰囲気に、
同じ作家のものだとは思えないほどでした。
第2作目の「烙印」の完全リメイクだそうです。
読んでいないのですが、
「烙印」と「慟哭」は同じ路線(ハードボイルド)だったそうです。
読者の第2作目に対する期待の重圧から、
納得できるものがかけないまま出版された模様。
文庫にするにあたって、完全に書き直したとか。
二転三転ありのストーリーに、とても楽しめました。


神隠し

 藤沢周平(新潮文庫)

* 短編集です。電車の中で読むにはもってこいのw
何だか中途半端な終わりかただなぁって思うような作品が多い中で、
ちょっと泣けたのが『小鶴』。
「竹取物語」と「鶴の恩返し」を髣髴とさせるようなお話です。
もう一つ、ちょっと幸せな気持ちになれたのが『暗い渦』。
タイトルは暗いのですがね・・・、主人公の奥さんが幸せをつかめて
その結果、主人公だって幸せ者なんだけど、
自分ではそれに気付いていない。
気付いているのかもしれないけど、イマイチ納得しきれない。
「・・・男って馬鹿だねぇ。アンタ、ものすごく幸せ者なんだよ」
物語の中に入り込んで、そう言ってやりたい気持ちになりました。


9月


巷説百物語

 京極夏彦(角川文庫)

*久々の京極ワールド。
私的には,
京極堂が出てくる分厚い長編がすきですが、
これはこれで、また、水戸黄門的な
ほのぼのとした雰囲気があって
安心して読めました。
最近、電車の中でしか本を読まないから、
短編も悪くは無いのかな、と思います。
 
 
8月


センセイの鞄
  川上弘美(平凡社)
   

* 2001年度谷崎潤一郎賞受賞作品
とても静かな、それでいて(それだからこそ)切ない、でも甘い、
ステキなステキな恋愛でした。
30歳の歳の差・・・もちろんセンセイのほうが先に逝ってしまうのですが、
それを受け止めながらも、それでもどうしてもセンセイのことが好きな月子さん。
彼女は一生センセイを心の中に秘めて、独身で生きていくのかなぁ?


ミケランジェロの落書き

  小野末夫(牧野出版)

* あちらこちらで「私はエッセイは嫌い!」と
言ったり書いたりしているので、
「耳にも目にもタコができてる!」とお思いの方も多いでしょう。
この本もエッセイということのなるのかなぁ?

え???違いますか?
比較文化論???(爆!!

読んでみて、思わずニヤリとさせられた部分が何ヶ所もありました。
例えば、最近の日本人について。
例えば、古き良き日本の文化について。
それから、「しなければならない・するべきである」という生き方と
「してはいけません」と教え込まれて育つ日本人の生き方。
あるいは、著者の思い込み(カレンダーが
日曜日から始まるのが当たり前だと思っていたようですが、
以前は日本のカレンダーも確かに月曜日から始まっていて、
私としては、ずっと、日曜日から始まるカレンダーが
いつの間にか増えたことに違和感を持っていました。)、
・・・などなど。

自分と同じ考え方をする人の意見を聞くことは
何となく安心できるのですが、意地悪な言い方をすれば、
単にマスターベーションと同じ事なのかもしれないと思います。
全然違う考え方をする人と接して、意見を聞いてみることこそが、
自分磨きにも繋がるのかもしれない、と思いつつ、
それでも、なるべく、意見の押し付けであるところの(と私は思う)
エッセイ本は読みたくない。
だけど、たまたま読んでみて、
そこに自分と同じモノの考え方などを発見すると、
「エッセイも悪くないかなぁ〜」などと思ってみたりします。
マス好き?←(こらっ!ヤバイこと書くんじゃありませんっ!(爆!!
 

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木
  江國香織(集英社文庫)

* 登場人物が多いので、少し整理してみましょう。
獣医の山岸朋也・妻で専業主婦の道子。
水沼郁夫の妻の陶子は元トリマー(今は専業主婦)で
スコッチテリアの「クロ」を飼っている。
草子は陶子の妹で、後に藤岡とお見合いし、婚約します。
茶谷麻里江は草子の会社の上司。
近藤真一・綾夫妻には裕一という息子が一人。
花屋の篠原敏久・エミ子夫妻。
カメラマンの土屋保、妻れい子は出版関係の仕事(?)。
れい子の会社のアルバイトの小島桜子。
モデルの衿。

子供がいるのは近藤夫妻のところだけ。
後に衿が妊娠しますが、彼女の家系は
代々(?)母子家庭なのだそうで、結婚はしません。

子供がいない、ということに問題があるのでしょうか?
それはもう、大変なことになっています。
泥沼状態なのに、さらっときれいに話が進む。
「こんなにきれいに行くわけはないよ」と思いながらも
ある種のうらやましさを感じて、笑い飛ばせない。
目が離せない。

そして、思ったことは、私は何と陶子に似ていることか。
私は、自分のことを大根だと思っています。
生でも食べられるけど、人によって全然違う味付けになる。
つまり、私はそこにいる人に無意識に合わせようとしてしまう。
陶子も結婚してすっかり水沼好みの女になってしまった。
それは嫌々なったのではなく、無意識に、
あるいは意識的に、そしてかなりの自信を持って
『水沼の妻』になったわけです。
陶子なら、誰と結婚しても
その人の良い妻になったのだろうなと思わずにはいられない。
私は『良い妻』にはなれないけど、
多分、きっと、誰と結婚しても
普通にやっていけそうな気がしている今日この頃。

冒頭で、スコッチテリアのクロが出てきたときから、
私は陶子になっていました。



「国語表現」入門 日本語表現の[基礎と応用]学習帳
 小野末夫(牧野出版)

* 実用書です。いや、学習帳ですね。そう書いてありますものw
面白く、わかりやすくお勉強できるように工夫されて書かれています。
小説の読み方から手紙の書き方、ビジネス文書の書き方、
日常の言葉遣い、席次やエレベーター・自動車・電車に乗る位置まで
さながら「マナー入門書」と呼んでも間違いないかもしれません。
これ1冊で、いろいろ使えます。
一家に是非1冊w
受験生の息子に読ませとこ〜っと・・・w
だって、昨今の日本人は日本語表現もあやふやだし
日本の伝統に関しても全く興味が無いし、
このままじゃ、本当の日本人なんていつかいなくなっちゃうよね。
危機感を持って、是非、これを読んでみんなでいろいろ考えましょう。
この本を読んだ感想は、牧野出版気付で著者までどうぞ。
 
 
 
誘拐工場
  キャスリーン・ジョージ/高橋恭美子・訳
  (新潮文庫)
* 面白くて一気に読みたいのに、
時間が取れずに切れ切れにしか読めなかった事が残念なくらい
手に汗握る展開でした。
キャスリーン・ジョージの長編デビュー作だそうですが、
とてもそうは思えない。
ピッツバーグ大学の演劇学の教授だそうです。
納得できます。
ご多分に漏れず、恋愛もストーリーに盛り込まれていて、
誘拐事件はハッピー・エンドでしたが、
こちらの方は先が見えないまま・・・。( ̄− ̄)


『慟哭』
貫井徳郎(創元推理文庫)

まさしく慟哭でした・・。
ネタバレしてしまうので内容に触れることはできませんが、
人間の心の暗闇の濃さ、心に開いてしまう虚無の穴の大きさ、
そんなものが本当に悲しく、やりきれない気持ちで一杯になります。
いけないことなのはわかってるけど、
でも、気持ちはわからなくない。
そんな風に思う私の心も病んでいるのでしょうか?
 
 
7月


欲望

 小池真理子(新潮文庫)

* ’98年に島清恋愛文学賞を受賞した作品です。
切ないですねぇ。恋愛って何でしょう?
恋愛とは限りなく相手から奪い取り、惜しみなく相手に与えるもの 
ですか?
奪い取っても与え尽くしても、個々に抱える孤独は
決して癒されることはないように思います。
それならば、何故、人は人を求めるのでしょう?
どうして、誰かが寂しさを取り除いてくれるなんて思い込むのでしょう?
そんなのは幻想に過ぎません。
いくら近くにいたって、どんなに肌を合わせたって
所詮、生き物は 生まれるときも死ぬときも一人です。
あなたには私の孤独を理解できないし
私にだって あなたの胸の内を理解することなんてできない。
したくもないし、してくれなくても良い。

そんな風に突っ張りながらしか、生きていかれない人間です。


6月


ボーン・コレクター (上・下)

 J・ディーヴァー/著   池田真紀子/訳
           (文春文庫)

* 主人公の探偵は事故で四肢麻痺となった元NY市警の科学捜査部長と
現場から広報課に転属を望んでいた女性巡査。
ところどころ無理に会話を進めているなと思う部分がありましたが
事件の行方に最後まではらはらドキドキでした。
シリーズ化されて第5作目まで出ているようです。
ライムとサックスのPlatonicLoveの行方が気になります。
  


二重スパイ

 
具本韓( Koo Bon-han )/著 ; 秋那/訳
           (新潮文庫)


* 実際に起こったいくつかの事件を組み合わせて
ストーリーに盛り込んでいるのだそうです。

文字だけでも充分痛みを感じてしまうほどの拷問シーン、
人間の尊厳や個人の存在など全く無視させるような押し付けの思想。
読むほどに、知るほどに、舞台となったこんな時代のこんな国に
生まれなくて良かったと思わずにはいられません。
現在そこで暮らす彼らは幸せなのでしょうか?
幸せを感じる時があるのでしょうか?
ラストで、あと数メートルで触れ合える距離にいながら、
無情にも、触れ合う時間さえも与えられなかった恋人たち。
彼らは帰る場所どころか、命さえも奪われなければならないなんて、
一体何をしたというのでしょう?
自分の意思でしたことは、自由を求めた、ただそれだけなのに。


5月
「壬生義士伝」上下
浅田次郎(文藝春秋)

 
* 第13回柴田錬三郎賞受賞作品だそうです。
最後の漢文のような手紙が、かなり読むのに手間取りました。
日記にも書きましたが、とにかく泣けます。
電車の中で読んでいて、何度泣きそうになって苦労したことか。
『(前略)
此者之父吉村輩 身命不惜妻子息女ノ為ニ戦ヒ候
此行ヒ軽輩之賎挙ト言下ニ申及ビ候者 多々御座候ト雖
拙者熟々思料仕リ候処
此一挙 正ニ男子之本懐 士道之精華ト思ヒ至リ候
(中略)
日本男子 身命不惜妻子息女ニ給尽御事
断テ非賤卑 断テ義挙ト存ジ候 
(後略)』(大野次郎右衛門の手紙より)
主人公・吉村貫一郎の生き方、妻・しづ、
その長男・嘉一郎の父母への思い、
長女・みつの幸せ、父の名前をもらった次男・貫一郎の人生。
誰を見てもそこには深い愛があって、
人間というのは、日本人というのは、
そうそう!こういう人種なんだよなぁ!と
日本人として生まれたことに誇りを持ちたくなるくらいです。
が、今の日本には、こんな純粋な日本人の心などありゃしません。

4月

 
 
3月

「雪明り」
藤沢周平(講談社)

* 藤沢周平の短編に嵌ってしまいましたw
冒頭の物語に出てくる場所は、まさに私が住んでいたあたりです。
解説によると、初期の藤沢作品は暗い感じのものが多く
晩年は明るい感じの物語が多くなったそうです。
読者に嫌な思いをしながら読んでもらうより、
明るい気持ちで読んでもらいたいと思うようになったからだとか。
短編は暗くてもすぐに現実に戻れるから良いですが、
長編で暗いのは、確かにきつい。
宮部みゆきの「模倣犯」を読んだ時は
かなりの期間 鬱になって辛かった私です。
(物語に入り込んじゃうのでw)
藤沢作品の後期の長編を読んでみようかななんて思っています。
 
「たそがれ清兵衛」
藤沢周平(新潮文庫
)

* 主人公たちが皆 心に静かな優しさを秘めていて
何とも言えず暖かい気持ちにさせてくれるお話ばかりです。
この物語の世界に入ってしまうと、昨今の日本の若者が
まるで宇宙人のようですね・・・。
こういう日本人って、一体どこに行ってしまったのでしょう?
 
「竹光始末」
藤沢周平(新潮文庫)

* 下町育ちの私には馴染みのある土地が出てきたりして
妙に取っ付き易くて嬉しいです。
現代に時代物の小説を書きたいと思う作者の気持ちが
何となくわかるような気がしました。
この中の人達はみんな素朴で優しくて素敵です。
日本人ってこうだったはずなんだよなぁ。
いつの間に、おかしくなって来ちゃったのかしら・・・?
 
「心ひらく故郷」上・下
  ノーラ・ロバーツ(扶桑社ロマンス)
* 家族のつながり、血筋、土地への執着・束縛、仕事。
そういうものに縛られることは嫌だけど、知らないうちに
そういうものの一部になって生きているんだなぁ。
犯人当て小説と言うよりは、単に人間関係を描いた小説だと思います。
・・・確かに意外な犯人だったけどね・・・。
ちょっとこじつけがましかったかなぁ。動機が、納得できない。
この人を犯人にするよりは、全く関係ないところから
いきなり正体不明人物が出てきた方が、まだ納得できそうなんだけどw
 
 
2月
 

 

1月

 
「殺したのは私」
  メアリ・H・クラーク(新潮文庫)
 
* 意外な結末。
  ひねくれもので、すぐ犯人の目星をつけてしまう私でさえ
  予想しなかった犯人にヤラレました。まいった!