☆学校には提出できないであろう
 ちょっと大人な感想文☆


熊谷ちゃんの言葉。
「あなたなら濡れた。溝口くんじゃ濡れなかった。
こういうのを、人は愛っていうんじゃない?」


謎の男の言葉。
「溝口くんじゃ濡れなかった。あなたとなら濡れた。本当でしょう。
でも、そんなものは愛でも何でもない。ただの馴れですよ。
彼女は自分が思うよりデリケートなだけです。
あなたとだって、最初のときは濡れなかった。そうだったでしょ?
彼女は緊張すると濡れないタチだっていう、それだけのことですよ。
それが、愛?まったく、何の冗談です?(中略)
柳瀬さん、あなたもあなただ。
温もり?柔らかさ?そんなもの、人を抱きしめれば、誰にだって感じるものですよ。
人でなくたっていい。犬だって、猫だって、哺乳類なら何だっていい。
抱きしめればぬくもりくらいあります。だから、あなたも誰だっていいんですよ。
彼女が指摘した通り、あなたは、彼女の個性になんか何の興味も持っていない。
ただそこに抱き締めるべき対象が存在すればそれでいいんです。そうでしょ?」


柳瀬くんの言葉。
「僕らにとっては、友情も愛情も、芽生えるものじゃなくて、作り出すものなんです。
苦労して作り出して、大事に大事に守っていくものなんです。」


誰の言葉が正しいとか、そんなことは言えないけど、
3人ともそれぞれに真実を言ってるのかもしれないと思う。
私の中にはたぶん、この3人が同時に存在している。


熊谷ちゃん柳瀬くんの会話。
「なあ、熊谷」
「何?」
「今日は用事がある」
「来ないで欲しいってこと?」
「どうしてもやらなきゃいけないことがあるんだ。
それが終わったら、君の部屋に訪ねて行く。きっと行く。
だから待ってて欲しい」

「それは
どのくらい先の話?」

「今日中に片がつくのかもしれない。明日までかかるかもしれない。
もうちょっとかかるのかもしれない。わからない。
でも、きっと終えられるし、終えたらすぐに君の部屋へ行く。
他に行くところなんかないんだ。
だから、待っててくれないか?」

「5年は待たないわよ。
5年したら、溝口くんとやっちゃうからね」

そりゃ溝口がかわいそうだろう、と思う。
5年間も、彼はご馳走を目の前にして
指をくわえて待ってなくちゃいけないのか?

そして、たぶん、だからこそ、柳瀬くんはその日のうちに
どうしてもやらなきゃいけないことに片をつけて
熊谷ちゃんのところに行くわけです。
そして柳瀬くんは、今まで話せなかった、
そして一度は話そうとしたのに熊谷ちゃんに拒否された
過去の話を熊谷ちゃんに語る。


s 「私に聞きたいことないの?」
0 「ン?」
s 「なければいい」
0 「無いよ」
s 「あっさり」
0 「今からの事のほうが大事」
s 「意味深」
0 「出会いなんてそんなもの」
s 「険しい山かもしれない」
0 「???」
s 「人生なんてそんなもの」

あのね、私は思うんだけど、
過去があるから今があるんじゃないのかな。
過去を否定されたり拒否されたりすると
今の自分を否定されたり拒否されてるみたいで
辛いんじゃないかな。

私には話してよ。どんな事も。
そして、私の話も聞いて、丸ごと受け止めて、丸ごと受け入れて。


熊谷ちゃんは柳瀬くんを受け入れられたんだろうか?
きっと、何も気にしないで丸ごと受け入れるのだろう。
それが 女 だから。
たぶんそれが 愛 だから。
・・・ねっ?